ぷらっとりっぷ

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彫刻の森美術館

 引き続き、箱根の旅をお送りします。

 

 続いて訪れたのは、彫刻の森美術館です。

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 入場して、まず目に入る白いボックス。なんなんだこれは・・・感。
 
 この彫刻の森美術館は、箱根の大自然を生かして1969年に開館した、国内初めての野外美術館で、緑豊かな敷地内には、国内外多くの有名な彫刻家の作品が約120点も常設展示されています。野外展示だけでなく、「ピカソ館」をはじめとする5つの室内展示場や、子供が遊びながら展示品に触れ合う「キッズエリア」、その他にも天然温泉の足湯「ほっとふっと」があったり、心豊かに憩いのひとときを過ごすことができます。
 
 野外展示の美術館のいいところは、写真を好きなだけ撮れるところ!ということで、写真いっぱいでお送りしたいと思います。
 
 まずは入り口。

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入場券売り場とマルチホールが繋がった入り口になっています。コインロッカーも設置されているので身軽になって見学できます。こういう時、小さなバックなど持っていると便利ですよね。(私はいつも携帯と財布のみを手持ち。女子力。。)
 

f:id:jyankshon:20150401224831j:plain一度、地下に降って入場する形式。コンクリートに囲まれた通路を通り抜けると・・・

 
f:id:jyankshon:20150401224913j:plain先ほどの白いボックスに出迎えられます。これは新しい作品なのか、期間限定なのか、作品紹介をウェブサイトで見つけることができませんでした。結構よーく考えると深い内容が書かれているような、いないような。奥に見えるのは、岡本太郎さんの「樹人」という作品です。

 

 入場してすぐの円形広場には彫刻作品がいっぱいです。f:id:jyankshon:20150401225002j:plain嘆きの天使」フランソワ=ザビエさん、クロード・ラランヌさん。本当は下に水が張られるものなのでしょうか?汚れが涙のようで怖かった・・・。 


f:id:jyankshon:20150401224936j:plain私のお気に入りは手前の彼です。「風韻」土田隆生さんの作品。野外展示の真骨頂と言った感じですよね。風を感じる。
後ろの作品は、「人とペガサス」カール・ミレスさん。

 
 道順に沿って歩いて行くと、子供の遊べるアスレチックが見えてきます。f:id:jyankshon:20150401225022j:plainタイトルは「しゃぼん玉のお城」といって、ピーター・ピアースさんの作品です。六角形の基本パーツを組み合わせるようにして、しゃぼん玉のように展開していく空間。中に入ったら光の反射や迷に迷い込んだような感覚になりそうです。楽しそう・・・。大人も見ているだけでも十分面白いです!f:id:jyankshon:20150401225036j:plain 
 ここを抜けると道が二手に分かれていて、つり橋を渡って池を渡る道、彫刻作品が並ぶ道を選ぶことになります。f:id:jyankshon:20150401225057j:plain

私が選んだのは、つり橋の道。つり橋には足跡のペイントが!かわいい。歩幅は大人には少し狭いくらいでしたが、誰もいなかったので合わせてひょこひょこ歩きました。笑

 

 続いて、一番興味のあった「ネットの森」に到着!f:id:jyankshon:20150401225121j:plain

こちらの建築は、手塚貴晴さんと手塚由比さんの建築家ユニットの設計で、米松589本を用い、高さ1200× 幅2300× 奥行き3200cmの空間を作り上げています。 

 

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内部。ネットの作品は、「おくりもの:未知のポケット2」といい、堀内紀子さんのデザインです。子供が中に入っても、ぶら下がっても大丈夫な頑丈なナイロンの組紐で作られています。もっと近づいて写真を撮りたかったのですが、お子さんの顔とか写されるの嫌がるお母さんいるだろうな〜と考え、やめました。チキン。

 
 ここから自然が豊かな道を通り抜け、坂を下って行くとこの美術館の売りであろう「ピカソ館」にたどり着きます。ここがちょうど、美術館の真ん中あたりだと思います。f:id:jyankshon:20150401225226j:plain 坂の上からの「ピカソ館」。 館内には、パブロ・ピカソの長い作歴を様々なテーマによって分類し展示しています。テーマは動物や静物、愛と死、破壊などピカソ独特の一貫とした作品の対する姿勢を伺い知ることができます。多くの名言も後世に残しているピカソの人間的なものに対する関心やその表現の仕方などを、300点余りの作品を一度に鑑賞できるここで感じてみてはいかがでしょうか。

 

f:id:jyankshon:20150401225245j:plainピカソ館を出て山道のような道を歩いていると、あじさいが咲いていました。少し時期としては遅かったのが残念でしたが、とても綺麗でした。 


 道を進んで行くと、カフェ・ギャラリーと足湯があるエリアに到着します。

そしてここから先は、「緑陰広場」といって木々が生い茂りまるで森の中に彫刻が佇んでいるような空間になります。 


 ここでのお気に入りの彫刻はこちら。f:id:jyankshon:20150401225518j:plain

「密着」アントニー・ゴームリーさんの作品です。大地に伏せて手足を広げている人間はゴームリー自身から型取りをしたらしく、鉄を鋳造して作られています。作品の重さは800kg、作品を動かすと地面が凹んでいるそうです。

 

 少し歩みを進めると、次の休憩スペースがあります。f:id:jyankshon:20150401225539j:plain
「めだまやきのオブジェ」という作品で、白身の部分に腰掛ける人もいれば、靴を脱いで黄身の部分で座り込む人、寝そべる人など目玉焼きの使い方が人それぞれで興味深い作品でありました。

 

 そろそろ美術館の散策コースも終盤。もう一つ作品を紹介します。

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「交叉する空間構成」後藤良二さん。

黒が男性、赤が女性で、各72体、合計144体が手足を伸ばして、お互いにつなぎ連なっている構成になっています。幾何学的な組み合わせによって人間的な部分が消え、無名の人間達が群なって舞っているような、エネルギーに満ちた作品になっています。

 

 本館ギャラリーでは「ミーツ・アート 森の玉手箱」という特別展示が行われており、ここでも興味をそそられる面白い展示物がたくさんありました。

 

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図鑑から抜き出したお花やきのこを立てて群生しているように展示したもの。

 

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宙に浮かぶ人間をかたどったラップのようなもの。空気に揺れてフワフワしていました。

 

 こんな感じで彫刻の森美術館は1〜2時間で一周できます。宝探しのようにキョロキョロしながら彫刻作品を見て回り、たまに立ち止まっては彫刻と対話して意味を考える。楽しくなったり、怖くなったり、考えさせられたり、いろいろな感情を持つことができるので、彫刻を見るのは楽しいです。

 

 自然豊かな箱根の地を訪れて、美術作品を楽しむ休日。都会から電車をちょっと乗れば行けますし、箱根の美術館巡りオススメです。

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