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国立西洋美術館

2013/05/16 ラファエロ展が開催されていた国立西洋美術館に行ってきました。

 

ラファエロの聖母子や天使の絵は、透き通った色使いが美しいですし、考え抜かれた構図や描かれた背景を知ると見方が変わるものもあり、見る人を引き込むラファエロの作品は実に見応えがありました。

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国立西洋美術館に訪れたのもこれが初めてでした。

 

上野駅の上野公園側を降りてすぐの場所に建つこの美術館は、20世紀を代表する建築家のひとりであるフランス人のル・コルビィジエにより、戦後の日仏間の国交回復・関係改善の象徴として設計・建設されました。

 

学校の授業でも西洋美術館がちょうど取り上げられていたので、内部構造をちゃんと調べておきたいなと思っていたら、館内で「建築探検マップ」(http://www.nmwa.go.jp/jp/about/pdf/DiscoverArchitectureMap_jp.pdf)というものを頂きました。興味のある方は、ぜひご覧ください。

 

このマップを読んじゃうと特別書く事がなくなっちゃうのですが・・・

私がこの館内で一番のポイントだと思うのは、19世紀ホールと2階を繋ぐスロープです。

奥まった階段で上り下りする美術館も少なくないですし、長い坂のようになっているスロープはよく見ますが、ここのは程よく短い長さで折り返す形になっています。

Sの字型になったこのスロープを上っていくと、視線の高さの変化と向きの変化が同時に起き、上から眺めるホールはさっきまでの姿と違って見えてきます。

トップライトにより明るく照らされたホールから緩やかに遠ざかりつつ2階へ移動することで、一体感が生まれ鑑賞を心地よく行えるのだと思いました。

 

マップを読んでも分かるように、展示室には採光に関する工夫が所々になされていて、美術品の良さを十二分に発揮してくれるような感じがしました。

 

そして、同年の10/29にも西洋美術館に訪れました。

この時は、「ル・コルビュジエと20世紀美術」という展覧会が催されていました。

この年の夏休みにヨーロッパに研修旅行に行ってきまして、その中でコルビィジエの作品も多く見てきました。そこ建築物の模型やエスキース画が見れるという事もあり、この展覧会に行ってみようと思いました。

 

ロンシャン礼拝堂の模型やステンドグラスのデッサンなど、自分が実際に見てきたものが出来るまでの過程を見れた事は勉強になったし、まして歴史的に偉大な建築家のそれが見れたのはとても幸せな事だと思いました。

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現地で建築の説明を受けてはいましたが、より一層理解を深める事が出来ましたし、実際の建物のスケール・感覚を肌で感じておくことと文章や写真・絵によって知識を蓄える事は、どちらも学ぶ上で欠かせない大切な事なのだと実感しました。

 

この時から、本をたくさん読んだり、出来る限りいろいろな土地や建物に足を運んでみようと思うようになりました。この日は、自分の起点となった忘れられない日です。

 

ルネッサンス以降20世紀初頭までの西洋美術の紹介に力を注いでいる国立西洋美術館は、常時眺めているだけでも楽しい西洋美術が展示されているし、アクセスがよく、館内も複雑ではなく誰でも利用しやすい作りとなっているので、慣れていない人でも入館しやすいのかなと思います。

 

時間がとれたときには上に記載したヨーロッパ研修の記事も少しずつ書いていこうと思っているので、お待ちいただけると嬉しいです。いつも時系列めちゃくちゃでごめんなさい・・・。

それでは。