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21-21DESIGN SIGHT

2013/04/13 企画展のデザインあ展に行ってきました。

「デザインあ」とは、NHKの15分間番組で、私たちの身の回りに当たり前に存在するものに視点を向け、その考え抜かれたデザインを見つめ直し、子供だけでなく大人にもデザインの面白さを伝え、その感性を高める事をコンセプトとしたものです。

私もこの番組を長く視聴している一人で、いつも何気なく見ていたものを違った角度から見つめ興味を引く音楽とグラフィックで発信しつ続けてくれる15分間が大好きです。

 

この展示会がやっている場所という事で、21-21DESIGN SIGHTを知った訳です。

名称は、トゥーワン・トゥーワン・デザインサイトと読むそうです。

東京ミッドタウンの中に建設されていて、独特な外観で低層にも関わらず存在感に溢れていました。

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設計は安藤忠雄さんで、ディレクターの一人である三宅一生さんに依頼を受けて引き受けたそうです。

地上1階 地下1階で、そのほとんどのボリュームは地下に埋まっており、入り口を入り階段から下を望むと外観からは思いもよらない空間が広がっています。

折り曲げられた巨大な鉄板の屋根が印象的ですが、実はこの鉄板、1枚で出来ていてるのです。

三宅一生さんの服作りのコンセプトである「一枚の布」に着目し、日本の建築技術を結集させ完成させる事で、日本の技術力の高さ、感性の美しさを表現したのだと安藤さんは講演会でおっしゃっていました。

 

だいぶ混雑していたので入場制限がされていましたが、やっと入館。

初めから遊び心満載でした。

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一画ずつ離れているので、タイトルに入り込む事が出来ます。

 

奥には、「あ」の2画目が欠けているので、その1画になって「あ」を完成させるなど写真を撮って遊べる展示でした。

ハッシュタグをつけてTwitterで呟けば、スペシャルサイトに掲載してくれるとのことで、気軽に写真をアップ出来るし、見た人も興味を持つ事間違いなし、誰も損しないうまい戦略だなって思いました。

 

展示はグラフィックや音の演出から風呂敷や折り紙を使った体験まで多岐に渡り、子供も大人も自由に楽しめるものでした。

この美術館には展示室を分ける仕切りがあまり存在しないので、全体が一体化しながらも、展示物により緩やかに導線が作られ思い思いの鑑賞を楽しめるところが特徴だと思います。

 

せっかく写真があるので、少し展示についても書きます。

まずは番組内で好きなテーマの1つの「解散」。

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お寿司の分解なんて・・・なんでそんなこと・・・。

最近では、もっと複雑なものを解散させているのでぜひ番組をご覧ください。

撮影してる人大変だろうな、ちゃんと細部まで観てあげよう、って毎週勝手に思わせてもらっています。

 

遊んだので楽しかったのが「学校の作り方」。

教師と生徒、机が置いてあるので自由に並べ方を考えます。

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完全に悪の教室。

 

関係ない話ですけど、学校の教室って生徒がいれば華やいでいるのに、どこか寂しい雰囲気ありますよね。

あの閉鎖的な空間構成がいじめや授業妨害を助長していると思うんです。廊下を巡回してても見えないところがほとんどですし。最近ガラス張りだったり新しい学校建築も進んでいますが、もっと今ある学校たちも見直す必要があると思います。デザイン的にも素敵な学校なら殺伐とした空気が薄まり、想像力と活気に溢れた学生生活が送れるんじゃないかなと思います。

ま、母校の薄暗くて隠れたところに変な落書きがある古い学校も学校らしくて大好きですけどね。

 

最後に「あ」の広場。

展示会開催中の100日間、緑が成長し続け毎日ちょっとづつ変化する広場。

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ちょうど花が咲き始めた頃でした。満開の頃は綺麗でしょうね。

 

体験型の美術館は楽しいだけじゃなくて得るものが多くて、行った甲斐があったなって毎回思います。

作成した人がどう感じてもらいたいのか思いを巡らせたり、でも自分はどう感じるか考えたり、頭を気持ちよく悩ませられるところがいいところだと思います。

その思考法は日常生活にも用いる事が当然出来て、いつも見逃していたものに気がつけるようになっていくと思います。

 

考え抜かれたデザインの世界から日々の暮らしを見直す機会を与えてもらえました。

それでは今回はこのへんで。